恋のはなし (1) (ディアプラス文庫)

著者 :
  • 新書館 (2008年2月9日発売)
3.73
  • (57)
  • (77)
  • (108)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 577
感想 : 61
5

これぞ、攻めザマァなのかな、と。
今までそういうのあまりピンと来なかったけど、
読後、あぁ・これかと膝を打ったのは初めて。
ノンケにくわえて女好き、糟糠の恋人に捨てられて
恋や愛に不信感を抱いている脚本家が、ドラマ題材の
ためにホテルマンでゲイの受けに近づく、という
嫌ったらしい始まりだけど、まー攻めは性格悪い。
初めてのゲイセックスまでやってのけたのは
経験豊富な色魔だから、でうなづける。
色々酷いことされても呑み込むし許すっていうのが
無垢すぎて飢えすぎて初めての恋人とセックスに目が
くらんでるし、孤独に戻りたくなくて目をつむる
からなんだな、と受けの造型もうまい。
ノンケがゲイの美青年に夢中になる、というともすれば
チープ、ご都合主義な流れになりがちだが、
ベテラン砂原センセ、たしかな筆力で心理の織りがこまやか。
ノンケがメロメロになってるのは読んでて楽しいし、
じらし上手言葉責めの豊富なシーンは読み応えあった。
続巻、すぐ読みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 和泉
感想投稿日 : 2017年4月3日
読了日 : 2017年4月3日
本棚登録日 : 2017年2月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする