ぼうや、もっと鏡みて (白泉社花丸文庫 ひ 5-3)

著者 :
  • 白泉社 (2011年6月17日発売)
3.77
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本棚登録 : 287
感想 : 27
3

「愛はね、」の続編。私はこちらの方が面白かったです。
「愛はね、」は受けのうじうじがどうしても好きになれなかったのですが、今作では攻めのうじうじがすごく長かった・・・。
でも、このぐらい葛藤するのが普通なのかもしれないなって思いました。
その葛藤具合は興味深く読んでいたんですけど、
それを克服して付き合うようになってからは
一緒に暮らそうとしたり、ちゃんと受けの兄に挨拶したりなど、吹っ切れ方がすごかったな。
こういう自分自身の中に同性愛について根深い差別意識のある人は、一生悩み続けるんじゃないかと思っていました。
そういう意識を持ちながら、でも望を手放すこともできず、ぐるぐるずるずるするんだと思っていました。
だからちょっと意外でしたね。
というか、克服できたきっかけがちょっと薄くてあまり納得行かなかったというか・・・。
葛藤部分がリアルだっただけに最後が普通のBLになっちゃってちょっと惜しい気もしました。
でも、「愛はね、」よりずっと読みやすかったのは、攻めのキャラはそんなに嫌いじゃなかったからかもしれません。
あと、結城さんの付けたこのタイトルはあんまり好きじゃないですね。
この「タイトルのまま小説が世に出てしまったのか・・・。俊一が変えればよかったのに・・・。」と陰ながら思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説
感想投稿日 : 2015年5月20日
読了日 : 2015年5月20日
本棚登録日 : 2015年5月20日

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