翠の中に父親からのDVから生まれた別人格・スイ。
本来の人格のはずの翠が消えてしまい、
残されたのはスイと、翠のことが好きな幼馴染・真優。
消えてしまった翠の帰りを待つ真優に
「僕にしときなよ」といってもすげなくされるスイ。
最初は同じ人間の別人格に恋した幼馴染に
片思いする切ない話かと思ったけど、
どうもそこまでスイが感じる辛さが伝わってきません。
…と思ったらそういうことでしたか!
「僕にしときなよ」で断られるまでが愛情確認だったわけだ。
そりゃそんなに辛くはないですね。
最初スイに向かって「翠に帰ってきてほしい」という
真優が無神経だな~と腹立たしく感じていたんですけど
(人格統合される方が健全だと思うので、
内心悲しく思っていたとしても
私なら本人にはそんなこと言わないと思う)
翠に呼びかけていたんだなぁと思うと納得。
そこそこ面白く読めたんですけど、
翠のうじうじした性格は好きになれず、
真優にもそこまで感情移入できずサラッと読了。
なんというか、二人とも現実感のない男なんですよね。
ちょっと昼食取るにしても、ちまちまミニオムライスと
5種のおかずのプレートランチ。女子か!
男らしさが皆無。
両想いになったら速攻挿入してたのは残念。
ローションないならその日は挿入は我慢しなよ。
一番ときめいたのはスイと嘉人くんのほのかな初恋。
その話だけは自分だけで持って行ったスイの気持ちが切ない!
その話を詳しく読みたかった!
タイトルはスイ視点からのものだったんですね。
スイは実のお母さんの思い出も一緒に持っていってしまった。
本物のスイのお話を読みたかったです。
- 感想投稿日 : 2016年8月9日
- 読了日 : 2016年8月9日
- 本棚登録日 : 2016年8月9日
みんなの感想をみる