バイブレーショナル・メディスン: いのちを癒す〈エネルギー医学〉の全体像

  • 日本教文社 (2000年10月23日発売)
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医学界の解放  070102
波動医学という内容のこの本は
ニュートン的物質主義から抜け出さずにいる現代医学を
揺すぶり起こそうとしている
この世は白黒対立して成り立っているのではなく
物理学ですでに当たり前になった素粒子的な見方に直せば
人間の肉体もプラスとマイナスが同居している電子のように
異なる要素が融通し合い混ざり合いって
無限の組み合わせの中で生活している姿が見えてくる
一度東洋的医術を蹴落としてきた西洋医学は現状を知りつつも
今更認めることができずにいる
学問は個人的な利害と意地によって保守的になりがちだ
ニュートン的物理学をひっくりかえしたアインシュタインですら
素粒子的な曖昧さを受け入れなかったように
波動医学てきに肉体を見ると次元を貫いて成り立ていることが理解されてくるらしい
粒子という物質性と波動というエネルギー(光性)の療法を持ち合わせ共存している
物資とエネルギーは変換可能だとアインシュタインによって20世紀の初頭に証明されている
エネルギーが物質に変換する瞬間光子(光・電磁エネルギーの量子)は粒子になろうとして減速し
光子は波動でありながら質量のような固体の性質も獲得する
すべての物質は減速して凍結した光だ
物質は高度に複雑化して無限に調和したエネルギー場でできている
この考え方を生体に取り込めば「エーテル体」という構造を決定する
生体エネルギー場と相互に浸透し合う「エネルギー干渉パターン」(ホログラフ)を見ることができる
「特殊なエネルギー場としての物質」という理解はこの波動医学の中心を成す物なのだそうだ
エーテルとは高い周波数を持っている粒子のことで
物質とはエーテルが特定の密度あるいは低い周波数の固まりになったにすぎないのである

宇宙全体がホログラフィック性質だとすれば
私達人間にも宇宙全体の情報が仕込まれていることになる
宇宙の一員であると同時に宇宙を構成している部分でもあるわけだ
生きている宇宙は常に変化している
その変化には私達の暮らし方も影響しているし
宇宙全体が織りなす変化が
私達一人一人にも瞬時に伝達されていることになるのだろう
しかし少なくとも私はその実感を持っていない
多少なりとも閃くことがあったり何かを選び決断して生きているわけだから
知らず知らずに消化しているのかもしれない
もし無限とも言える情報をコントロールできなければ
溺れることになるだろう
私達の選択機能の精度が上がれば
自分を維持しながら意識的に選ぶことが可能なはずだ
精度と強度を上げるには視野の広さと鮮明さの両方を磨かなければならないだろう
日々の生活の中で意識的に自分の中心軸に近づくべく心がけることで
周波数を上げることができそうに思う
振り子を細かく動かすほど中心に近付ききめが細かく密度が下がり軽くなるだろう
フラクタルな関係にありながら個性を持ち続ける不思議なパラドックスが
宇宙というもののようだ無限と共存し重なり入れ子になり
有限に個となりグループとなり入れ子になる
気の遠くなるような鏡の部屋に宇宙の分身である自分と自分の分身である無数に遠ざかる波紋のようにミニチュワを見る

人間も根源的なところでは時空の外に属している
例えば心はメンタル体に起源を持っている
人間の日々の経験はアストラル体とメンタル体で処理され
更にコーザル体以上では永続的な個性となる
学習経験が多いほど多岐にわたる対処が可能となり
物質的知覚のメカニズムに比べてより広い視野で見る余裕ができる
輪廻転生の意義は魂の永続的な学種を可能にすることで
発展途上の意識を霊的に成長させることができる

輪廻転生はランダムなものではない
魂は次の環境を選べる
だとすると何故人間に不幸があるのかが疑問となる
しかし永遠を視点として見れば一人生は一つの実験にすぎない
どの経験も大切なストレスの一つとなる
病気に掛かってみなければその不安や孤独を知ることができない
人殺しをしてみて解ることだってあるだろう
同じ人殺しがあるわけではないから
他人の体験を加味して理解を広げることになる

ヘレンケラーを見ればそれ故に得難い成長をとげることの可能性を知る
貧困も劣等感も例外ではなさそうだ
それにしても無闇に苦い経験ばかり重ねることはなさそうだ
先人の歩みを利用して歩み一を知って十を知る集中が傷を癒す

ストレスの使いようでユーストレスとディストレスに枝分かれしてしまう
負担摩擦を選ぶと外にはけ口を求め愚痴や嫉妬や病やイジメになったしまう
それでも何らかの学びの対称にすることも可能だ

時間を球体として考えると解りやすい
一つの人生が球面上の一つの点である
別の点は過去か未来の点であり
経験を増やすと点が増えて大きな面となる
時間という球の全体を見ることができるのがコーザル体と言う である
魂の意識は時間を永遠の現在と感じている
そこが「今」という点である
コーザル体は経験によって育った個性(パーソナリティー)の
住処である
物理的肉体はストレスによるシュミュレーション装置である

医者は単に体の不具合(機能不全・病状・兆候)を取り除き
ニュートラルな所に戻すだけではなく
気づき・成長をうながすウエルネスまでをも含めなければならないと説く
それが個人の進歩と地球の進歩につながることだという
そこには新体制・精神性・霊性・の統合が適切に機能する必要がある
基本として「大地に根ざして行動すること」つまり
「性の管理」と「個人付帯する力の管理」の下位三つのチャクラを通して
自然の流れを感じ取った自主的なコントロールが大切になる
自分の人生である仕事や生活をお座なりにして
社会性に取り憑かれて虚脱したり欲望に走ったりすることに
時間を費やしてしまうと行為のチャクラを活性できずにエネルギーが詰まってしまう
そこで下位と高位のチャクラを繋ぐ心臓のチャクラが重要になる
それはコミュニケーションと共に働く
自と他と全体を見通すことで自由なネット社会をつくる
しかし愛とか慈悲が自己犠牲や無私の奉仕で作られるものではないと思う
それは満足しきった集中の中で起こるものであって
自己を忘れた無私な状態はそれと一緒について来るものだろう

満足しきった集中を可能にするのは
自分の人生である自分の生活に生きているときである
自律した生活をしているときにこそ
他と全体を受け入れることができるのだと思う
この本ではその辺が曖昧のままであるが言わんとしていることは同じだろう
又上位三つのチャクラを活性化した個人が集うことで
力を持て余して暴力化している地球上を進化させることができる
そして進化した地球が暴走している人間達を秩序下自由と平和な社会に
呼び込むことを可能にするだろう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自然科学
感想投稿日 : 2012年3月7日
読了日 : 2007年1月2日
本棚登録日 : 2012年3月7日

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