「絶対に、か。才蔵は苦く思った。それがどんなに意味のない言葉であるか、今日俺たちは知り尽くしてしまったじゃないか」という文章が本書の内容を端的に表している。序盤のほのぼのした雰囲気が、人間関係が、事件をきっかけにすこしずつ軋んでいく。そのさまがまるで真綿で首を絞められるようで、読んでいて息苦しくなった。心にこびりつく作品。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年2月12日
- 読了日 : 2006年11月26日
- 本棚登録日 : 2011年2月10日
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