臨海楼綺譚 新アラビア夜話第二部 (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社 (2022年4月12日発売)
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感想 : 7
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新アラビア夜話の第二部なのだが、フロリゼル王子は出てこないし奇譚を期待した私にはハズレだ。表題作「臨海楼綺譚」は、友達もおらず孤独だった〈私〉が放浪の途中で、学生時代の唯一の友、偏屈なノースモアを思い出して訪れた楼閣で巻き込まれた不穏な事件。裏切り者を追い詰める炭焼党のイタリア人たち。彼らを裏切り追われる老人とその美しい娘クララ。そしてクララを守ろうとするノースモア。そこに加わる〈私〉。いわゆる恋と騎士道譚だ。何が起きてるんだろうかとミステリっぽく展開する。しかしアラビアンナイトをなぞった話ではない。他の3篇も同様だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月16日
読了日 : 2022年9月4日
本棚登録日 : 2022年8月11日

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