前作を先に読んでおいて本当に良かった。本作は独立した長編だが、精神的に一つのまとまった作品であり、前作を読んでいるかどうかでカタルシスの大きさは相当に異なるはずだ。
読み終わって、あらためて拾い読みして、このトリックに自分が気づくのは無理だなと思う。違和感は何点かあり、これがヒントだろうと思いはするものの、丁寧に伏線が張られているので、正体が明かされるまでそれを言語化することができない。
そして最終的に納得はするのだが、読んでいる最中は感じる違和感がアラのように見えるのでちょっと気がそぞろになった。基本の謎自体にあまり集中できないというか……。
とにかく、久しぶりに「読んでよかった」という気になるミステリだった。再読してもきっと面白いと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2018年1月7日
- 読了日 : 2018年1月2日
- 本棚登録日 : 2017年12月25日
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