完全対訳 トランプ・ヒラリー・クルーズ・サンダース演説集 何が勝負を決したのか? (星海社新書)

  • 星海社 (2016年7月26日発売)
3.40
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 30
感想 : 2
3

 ヒラリーとトランプを比べると、トランプが圧倒的に「俺ら目線」で語っているのがわかるし、ヒラリーのほうは「ガラスの天井というけれど、薄いガラスの床に立っている俺らは?」という層への言葉かけがどれほど具体的にあったかは、微妙なところ。トランプは「俺が交渉してやる。まかせとけ」と自分の言葉で話している感じがして、保護しようとするより引っ張っていこうとするところに差を感じる。
 結局、「どんな政策とか頭の良さとか、政治家は政治をはじめたらコロコロ状況によって変えたり、ずるいことしたり、言説を捻じ曲げたりするのは当たり前なのだし、未来はどうなるかはわからないのだから、一番自分らしいっぽい奴、本音で語りそうな人に入れよう」になったのでは。
 クルーズは読んでみて驚くべき宗教家という感じで、昔、渡部昇一が「アメリカは戦前の日本が裸足で逃げ出すほどの狂信的な国ですから」と言っていたのをおぼろげながら思い出す。
 予備選受けする極左候補を避けるためのスーパーデリケートという制度とかは知らなかったので勉強になった。
 この本ではサンダースが一番よかったし、多分自分ならサンダースかトランプに投票しそうだと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 星海社新書
感想投稿日 : 2017年2月23日
読了日 : 2017年2月23日
本棚登録日 : 2017年2月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする