途中までは少年のSF冒険譚かと思ったけど終盤でその趣がガラッと変わってしまった。特にピーターとヴァレンタインが思想活動に乗り出したあたりから。
どんな困難でも持ち前の頭脳で乗り越えていくエンダー。普通ならそこでハッピーエンドだったかもしれない。でもその先にあったのは絶望だった。エンダーを最高の兵士にするべく全てを管理しようとするあまりエンダーには一つも自由意志に基づくものが残されていなかった。そして最後にはたった一つのかけがえのない支えであったヴァレンタインへの想いまでも踏みにじられてしまった。最後に彼に自由として残ったのはただの「マインドゲーム」だけだった。
だから『エンダーのゲーム』なのか。てっきりバトルルームでの戦闘演習のことを指してるのかと思ってたけど……
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- 感想投稿日 : 2016年1月14日
- 読了日 : 2016年1月14日
- 本棚登録日 : 2016年1月14日
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