この読了感はもはや筆舌に尽くし難い。半年間この本が出るのを待った。しかし待ったかいがあった。この漫画はその期待を一分も裏切らなかったし、期待以上だった。これは完全に個人的なものだけど、絵も、ストーリーも、キャラクターも、何よりこの漫画の全体の雰囲気が自分の好みにガッチリ噛み合っていてしまっていて、好きすぎてもう堪らないのだ。
ただ実際ハルオと自分の青春が重なるわけではない。僕が小、中学生だった頃はゲームセンターで遊ぶこともなかったし、大野みたいなお嬢様(曰く目の上のたんこぶ?)が身近にいることもなかった。しかしなぜか、なぜかこの漫画を読んでいると、自分がまだ遊びに明け暮れていた「あの頃」を思い出す。ノスタルジーとでも言うのだろうか、それが無性に懐かしくて堪らない。そして無性に切なくなるのだ。
現実はゲームではない。リセットもコンティニューもない。ひたすらゲームに明け暮れていたハルオが突然勉強を始めたところで、しかしやはり現実はそう甘くはなかった。ゲームで繋がっていたとはいえ、いやだからこそ住んでいる世界の違いが浮き彫りになるようでこれがまた切ない。
また大野が徹底して喋らないんだよねぇ。時折もの言いたげな表情見せたりはするんだけど。だがそれが良い!!日高さんは日高さんでまた可愛いんだ。それにどちらかというと日高さんの行動の方が身に覚えがある気がする。なんか好きな人との微妙~な外堀埋めようとしちゃうとことか。なんかズレててそれが甘酸っぱい。
まだまだ語りたりないけどとにかく好きな漫画。何度読んでも面白い、最高の作品
- 感想投稿日 : 2012年12月27日
- 読了日 : 2012年12月27日
- 本棚登録日 : 2012年12月27日
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