裁判官の内情を中心として、実際に起った事件を裁判官側、原告側、および被告側それぞれの視点で描いた司法もの。
上巻では中心となる人物が、司法試験を突破し、裁判官や弁護士になるまでの過程が、実際に起きた事件を絡めながら描かれている。本書で紹介される事件は実際に起ったものばかりで、一部の登場人物は実在の人。裁判官の世界も民間企業と同様かあるいはそれ以上に権力争いや足の引っ張り合い等々ドス黒いものが渦巻いていることを丹念な取材を元に描いている。超難関の司法試験に合格し、さらに司法修習で大変な苦労をした後でも、まだ安泰ではないようである。
また、上下巻を通じて中心となる事件は原発訴訟で、この本を読むだけでも原発の仕組みにかなり詳しくなれる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年2月25日
- 読了日 : 2016年2月19日
- 本棚登録日 : 2016年1月31日
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