まあなんつーか。
人生ってやつはままならないわけである。
それをどうにかしていくのもまた人生ってわけで。
何かに問いを求めたところであるのは沈黙ばかり。そこにある虚空に対して答えを出せるのは自分ばかりっていう具合である。
人というものは理性なんてものがあるばっかりに沈黙という、何も返さない、言わば過ぎ去ったものに対して真理や価値を見出だすことが出来る。
しかしそれは言うなれば鏡に反射している己に向かって問い掛けているようなものであり、答えなんてものは既に存在しているのだ。それも問い掛けている己自身の中に。
そう、ピラミッドを見て、そこに力や感情を見出だそうともそこに見えているのは自らそのものの写し絵に過ぎない。
それは無意味なことではない。偶像や茫洋な感情とて、時には意味を持つ。
例え、それが過ぎ去った意味のないものだとしても。
それはこれは過ぎ去った奇妙な日々の残滓でしかない。
そこにあった感情は確かなもので、恋のように鮮やかな色合いで輝いていた黄金なのではないだろうか。
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- 感想投稿日 : 2011年7月17日
- 読了日 : 2011年7月4日
- 本棚登録日 : 2010年12月13日
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