長年に渡り暴力団に密着取材してきた著者の、ルポというよりはとりとめのないエッセイ。テーマは暴力団、愚連隊、賭場など様々だが、何かの政治的主張(「暴力団は弱者の受け皿として機能している」とか「警察が腐敗して民事不介入と貫くなか、代替の警察機能となっている」とか)があるわけではなく、経験してきたことや、思うところを淡々と当たり障りなく記述したという印象。芸能界や日本相撲境界とのズブズブな関係に関しても「何を今さら」と冷めた見解を示しすのみだ。
暴力団実録ルポというよりは、暴力団ライターの実録ルポといった趣きで、それはそれで楽しめる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2015年6月21日
- 読了日 : 2015年6月21日
- 本棚登録日 : 2015年6月21日
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