痛覚のふしぎ 脳で感知する痛みのメカニズム (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社 (2017年3月15日発売)
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本棚登録 : 135
感想 : 15
4

自分自身が慢性痛を持ち、既に他界した親もさんざん痛みに苦しんだ等の経緯もあり、関心が有って手に取った。
期待以上に、知らなかったこと、現状での対処法の選択肢、解明されてきた仕組みなど、とても面白く読めた。と、同時に、特に「慢性痛」の怖さ、人体の適応反応の幅の広さ(社会活動上では都合の悪い意味も含めて)に驚いた!
関節リューマチに、「進行抑制剤」ではなく「根本的治療法」が有るというのも、今更ながら知った。2002年から治療指針が制定されていることも。
自分の親は、2000年にリューマチ性肺炎で他界した。それ以前の数十年に渡り関節リューマチに苦しんだ。
娘も20歳前に関節リューマチを発症したが、将来を悲観する必要が無さそうで、それを知っただけでも良かった。
ただ、本としては「読みにくい」。
未解説の用語は使われないが、逆に、一度でも説明した用語は普通に頻繁に使われ、まるで大学の講義のよう。
筆者的には平易に書いたつもりなのだろうが、文体的にも冗長で眠くなること甚だしい。正確性を重視しているのだろうが、こちとら素人なんだから、そこまで論理的厳密性を担保してくれなくても良いのにな...と痛感。
...の分を★1つ差し引いて4つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人体
感想投稿日 : 2019年5月6日
読了日 : 2019年5月3日
本棚登録日 : 2019年5月2日

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