午後のカッパさんの感想・レビュー

クオンタムユニバース 量子

著者 : ブライアン・コックス ジェフ・フォーショー 伊藤文英

• ディスカヴァー・トゥエンティワン (2016年6月16日発売)

不可解な量子の世界の理解が、いかに多くの物理や化学の現象の根本からの（科学的に）整然とした説明が可能か？！、を、結構ドッシリと説明した書籍。
敢えて数式の掲載を控え過ぎず、むしろ「数式は可能な限りは控えるけど、これを理解すれば科学的満足感が得られるんだぞ！、という部分は敢えて出すし、詳細も説明する。だから是非とも努力して理解してみろ！、絶対面白いぞ！」という、何とも情熱的な科学者の情熱を感じるわけです。
しかし、翻訳本に在りがちな、冗長な？（冗談交じりの）文章で延々と数式と理論の説明をされると、うーーーん、さすがに全数式と全文章を追って理解しよう・時間を投資しようって気にはなれませんでした．．．
ただ、「量子論って、何だか現実感を伴わない、いかにも特殊な世界を科学的に表現する時だけに使われるモノだよね？」的なイメージは覆された。
化学の周期律表の規則性も、量子論で整然とした説明がつく（完全にではないが）という部分は、へえーなるほど！と改めて納得。
敢えて全文を読もうとせず、読めるとことだけ拾い読みしても面白い書籍だとは思いました。

感想投稿日 : 2016年10月8日

読了日 : 2016年10月8日

本棚登録日 : 2016年9月28日