外交官として活躍した佐藤優氏が薦めている本だが、新刊古本とも入手困難のため図書館で借りた。
本書は、推理小説というかサスペンスに属する本である。外務省の高官が殺され、まもなく職場の同僚も失踪してしまい、若手官僚である主人公が謎解きに挑むという内容である。もしかしたらモデルとなった事件があったのかもしれないと思わせるほどリアリティがある。またルールさえ守れば一市民の存在は一顧だにしなくても当然とし、省みることもしない国家官僚の態度には慄然とするが、佐藤優氏の外務省の体質はこの書のとおりと述べているのはおそらくこのあたりのことを指しているのだろう。物語としてもおもしろいが、昭和55年発行でその頃の話なのに、もっと昔の昭和20-30年代頃の話しかと感じた。全体的に暗い話しだからだろうか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年12月15日
- 読了日 : 2012年12月13日
- 本棚登録日 : 2012年12月15日
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