本書は、組織が優れた成果を生み出せるよう、ドラッカーの5つの質問を掘り下げることで、そのミッションや目標を明らかにできるように作られている。
ドラッカーの5つの質問とは、
・われわれの使命は何か?
・われわれの顧客は誰か?
・顧客は何を価値あるものと考えるか?
・われわれの成果は何か?
・われわれの計画は何か?
である。
パート1が、この5つの質問の解説とワークシート形式になっており、パート2ではこれを組織内で進めるための詳細なガイドラインを示し、さらにパート3で日本のNPOのいくつかの実例を提供している。
これは、「非営利組織のためのピーター・F・ドラッカー財団」が開発した、組織の自己評価ツールであるとのこと。非営利組織に関わらず、組織の進むべき方向性を検討するうえで、これ以上実践上役立つものはないと思われる。
重要なのは、組織の自己探求であるこれらの作業を個人ではなく、組織あるいは外部の者も交えて進めるべきであると示していることで、このプロセスの共有自体が組織の共通の価値観を生むことにある。
これまで本書の存在を知らなかったのだが、この本が知られていない、活用されていないとすれば非常にもったいない話だと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
マネジメント
- 感想投稿日 : 2013年8月7日
- 読了日 : 2013年8月7日
- 本棚登録日 : 2013年8月7日
みんなの感想をみる