以前から論理的に考えることが苦手で、自分が苦労していると感じることが多い。
もっとロジカルな人間だったら、何事においても生産的だろうに、と常々感じている。
本書は、タイトル通り、例題が101もあるので、実践的だと思い取り組んでみた。
最初は、適切な接続詞の選択の問題で、じつはこれが一番難しかった。
文と文やパラグラフ間の関係に論理展開が現れる。それを表現するものが接続詞である。
論理を把握するうえで重要な7つのタイプとして、「付加・理由・例示・転換・解説・帰結・補足」がある。
例えば、付加(そして)、転換(しかし)、補足(ただし)の間の微妙な差異がわかりづらかった。
これらは主張の方向の変化や、変化後の主張のウエイトで使い分けが変わってくる。
この他、議論の骨格としての「解説(A=B)・根拠(A→B)・付加(A+B)・転換(A↝B)」や、演繹と推測のプロセスの検証(根拠A→導出→結論B)の見分けなど、解説の後に例題を繰り返した。
日常的に使っている日本語で、これだけ苦労するのは、やはり自分はよっぽど非論理的な人間なんだろうかとも思った。
著者によると、論理の力とは思考力ではなく、思考を表現する力あるいは表現された思考をきちんと読み解く力であるとのこと。
101題の苦戦を糧に、これからは読解や表現において、より論理を意識したい。
読書状況:読み終わった
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スキル
- 感想投稿日 : 2014年8月17日
- 読了日 : 2014年8月17日
- 本棚登録日 : 2014年8月17日
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