「だれも行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」をモットーに、コンゴに怪獣を探しに行ったり、危険地帯とされているソマリランドの実態を取材しながら本をつくる辺境作家・高野秀行さんのエッセイ。
三畳一間、家賃月1万2千円。
ワセダのぼろアパートで暮らすひと癖もふた癖もある住人たちとの日々を、同じように癖の強い高野さんが書き記す。
そのキャラクターが濃すぎて、私たちの想像の斜め上をいく出来事や思考が飛び交っていき、読んでいておもしろい。
だけど、絶対に実際には関わりたくはない。
ギャグのような日常を大まじめに生きている(書いている)のは、筆者の今の作風とやっぱりリンクする。
大人気ノンフィクション作家の原点的な作品なのではないだろうか。
高野さんの作品に出会ったもう15年くらいが経とうとしているが、やっぱりこの人はおもしろい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年7月6日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2021年7月6日
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