時穴みみか

著者 :
  • 講談社 (2015年2月27日発売)
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母子家庭で育つ11歳の大森美々花ちゃんは、お母さんと宝塚の好きな甘えん坊の女の子。

ある日、学校の帰りに猫を追いかけていたら、気づいた時には見知らぬ家で熱を出して寝ていた。しかも、家族らしき人は見覚えがなく、美々花の事を「さらちゃん」と呼ぶ。何もかもかレトロな家では「昭和」の時間が流れていた。

早く元の時代に戻って思い切りママに甘えたいのに戻れない。でも段々昭和の生活も楽しくなってきて、美々花にとっては古いからこそ逆に新しい宝塚の魅力にもはまっていく。

最終的に元に戻れるのですが、平成に戻ってまずしたことは、昭和の家がまだあるかどうか確認しに行くこと。どうやら昭和の時代の美々花ことさらちゃんは死んでしまったようで、今でも残るさらちゃんの家には、美々花の影響で宝塚に入ったお姉ちゃんや優しいママさん、パパさん、大きくなった弟までいた。

このちゃんと家族が残っていたというハッピーエンドに安堵しました。子供でも読めると思うので、小学生のお子さんにでもどうぞ。私としては初演のベルばらを観劇した美々花ちゃんが羨ましいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年9月13日
読了日 : 2016年9月12日
本棚登録日 : 2016年9月13日

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