・バフェットを、資産を貯めこむばかりで、寄付を余りしないケチ、と批判。
バフェットというと、自分と一緒にランチする権利をオークションに掛け、その収益を寄付したり、結構寄付してるイメージがあったので、少々意外だった。
・ソロスは哲学的な所が良い。しかし、既存の事象に対して、自分で専門用語を名付けちゃうとか、ちょっと厨二病っぽいかも。
例)
トレーディング日誌 → リアルタイムの実験
バブル → 帝国循環
・ラルフー・ワンガーのシマウマの話は面白かった。
シマウマは群れで行動する。
平和な時は、群れの外側にいると新鮮な草を食べられ、群れの中心にいると食べ残しの草や踏みつけられた草しか食べられない。
ライオンに襲われた時は、群れの外側にいると食べられる可能性が高く、群れの中心にいると助かる可能性が高い(=他のシマウマが食べられている間に、逃げられる)。
・裏側のニュースから投資のヒントを掴む →見えるモノ(表側)ではなく、見えないモノ(裏側)にこそ注意が必要。
【引用】
つまりワンガーのいわんとしていることは、「バングラデシュで大災害−何千人もの人々が家を追われる」といったニュースがまったくなかったときには大雨が予測通りには来なかったのであり、大豆の先 物はどうなんだと、ピンとこなくてはいけないということなのだ。
・格言
「いつ起きるかを予想することは、何か起きるかを予想することより何倍も難しい」 フィリップ・フィッシャー
「成長は複雑性をもたらし、複雑性は衰退をもたらす」パーキンソンの法則
・戦争と株について
【引用】
戦争が企業業績に好影響をもたらすから株を買え、というのでは決してない。
それどころか戦争は企業の敵である。
株を買うのは、政府が戦費を賄うために借金をし、その結果貨幣価値が下がるためだ。
貨幣 価値の下落は物価の上昇を招き、実物財の所有権を意味する株式の値段も上がることになる。
戦争を恐れて株を売り、価値が下がっていく現金に乗り換えるというのは愚の骨頂だ。
・(古典派経済学の)均衡理論について
【引用】
投機に伴う時流効果は古典派経済学の均衡理論では説明されていない。
あらゆる物にはそれが取引され決済される自然な価格が存在する、と古典派経済学は主張する。
しかしこの理論は、広く一般大衆が参加して群集心理の波で動く市場には当てはまらない。
- 感想投稿日 : 2012年1月15日
- 読了日 : 2012年1月15日
- 本棚登録日 : 2012年1月15日
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