『終わりなき内戦が続き、無数の武装勢力や海賊が跋扈する「崩壊国家」ソマリア。その中に、独自に武装解除し十数年も平和に暮らしている独立国があるという。果たしてそんな国が存在しえるのか?』……この紹介文を読むだけで、「読みたい理由」は十分以上。そして、その期待をはるかに上回る読みものだった。ノンフィクションとして、今までに読んだものの中で最高傑作ではないだろうか。
とにかく筆者の取材力、とりわけアフリカ取材においては「いかに現地民や現地での暮らしにとけ込むか」が問われるのだろうけれど、それが素晴らしい。一般的な雑誌や新聞で伝えられる「アフリカの現状」がいかに上っ面で一方的な見方のものしかなかったかということもわかり、520ページがあっという間だった。
こういう体験ができるからこそ、読書はやめられない。
読書状況:読み終わった
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興奮する
- 感想投稿日 : 2014年8月10日
- 読了日 : 2014年8月8日
- 本棚登録日 : 2014年7月9日
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