土方さんがとてもかっこいい。
そしてとてもリアリスト。
軍資金のことや兵の食料までいろいろいろいろ…
ほんとにいろいろ考えているんですよ!
男っぽいところもすてき。
近藤さんが死んだ、ということを聞いたあとの土方さんの描写がとてもよかった。ほかにもいろいろ好きなシーンはあるのですが、一番すきなシーンは上巻の、軍律の「組長が死んだら組員も死すべし」という内容の一文に反対した永倉と土方の会話の最後、永倉は罰を受けることを覚悟しているところでの土方さんの言葉。男前。
引用のところだと改行ができないのでここに。
「歳さん。おれの負けだ。好きなようにしてくれ。」
といった。
「よし、じゃそうする」
永倉の表情が引き緊った。
「この大馬鹿野郎!」
「何だと?」
「好きなようにしてくれ、というから、好きなようにしたまでさ。思い切り、わからず屋の新八をどなったんで、これですっきりしたぜ」
かっこええーーーーーーーーーーーーー!
男前!
この小説ですね…、もちろん「小説=フィクション」なのだけど、感情や行動がクリアで、まるでそれが真実かのように思える話の強さがこの本の魅力かなあ。なかなか分厚いけど、秋の夜長にはぴったり。じっくり読みました。とりあえず大鳥さんは無能っぽいです…。
三好徹は他にも幕末物、新撰組ものを書いているので読んでみたいですねー
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史もの
- 感想投稿日 : 2010年11月1日
- 読了日 : 2010年11月1日
- 本棚登録日 : 2010年11月1日
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