単なるハウツー本の域を越えて、手帳の歴史、機能について掘り下げた意欲作。社会の変化が手帳の変化にも現れているという分析は見事。
気になった記述。
・終身雇用が崩れた現在、手帳は新しい二つの役割をきたされている。一つは、共同体への失われた帰属感を埋めることであり、有限の資源である時間を有効、能率的に使うための道具としての役割である。
・手帳はどのような道具か。スケジュール管理の手段、趣味のツール、アイデア記録、成功哲学の実践、情報整理の一助。趣味性の強い、嗜好品のような側面もある。
・幅広い機能を持つ道具には、応用範囲や使い方のイメージに応じた各種のマニュアルやガイド本が存在する。
・手帳は国家(プラス企業?)という共同体の存続を目指すものから、個人自身が自らの理想の姿を目指すためのツールになった。
・手帳の市場規模は一節によると6000万冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本<メディア・コミュニケーション>
- 感想投稿日 : 2011年7月3日
- 読了日 : 2011年7月3日
- 本棚登録日 : 2011年7月3日
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