孫子 (講談社文庫 か 1-1)

  • 講談社 (1974年2月1日発売)
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本棚登録 : 130
感想 : 10
4

海音寺文学はいつも外れがないっ

この『孫子』は春秋時代の 孫武 とその子孫と言われる
戦国時代 孫臏の二本立の為、文庫にして重厚。

もちろん。この二人をもって『孫子』と呼ぶわけだから
一冊に纏める事自体大変なわけで・・・
それでも。海音寺小説は一気にそれを読ませてしまう
魅力があるという事だ。

二人の天才兵法家の小説における人物像に意外性を
持たせ、そこからグイグイと物語に引っ張っていく

楚。そして呉越は、それでなくても魅力たっぷりの
英傑が時代を駆け巡る中、孫武 の有り様は
流石!海音寺先生っ!と唸らずにはおれない。

孫臏と龐涓の物語も前半の友情をより厚く読ませる事で
後半の復讐劇が見事に際立つ

海音寺文学 はいつ読んでも新しい~

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海音寺潮五郎
感想投稿日 : 2012年8月25日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年8月25日

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