スポーツアナウンサー――実況の真髄 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2015年10月21日発売)
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放送現場の様子や、試合状況に合わせてのテンションの付け方など、プロのアナウンサーならではの話で興味深くはあったが、もう少し具体的な体験談を増やした方がより読みやすかったし、それは著者のキャリアなら出来たはず。そこが少し惜しい。

個人的に成程だったのは、野球中継で「第一球を、投げました」と言うくだり。確かに普段ラジオで聴く実況も「第一球を、」でほんの少し切ってる。数字の部分もややインパクトを強めにして。これなら言葉のテンポと投球動作がリンクして臨場感があるし、状況も分かり易い。神は細部に宿る、ではないけど、野球ほど実況の歴史が長いと、こんな洗練された細やかな技術が、視聴者とグラウンドをより近づけてるんだなと気付かされた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文化・スポーツ
感想投稿日 : 2015年11月23日
読了日 : 2015年11月23日
本棚登録日 : 2015年11月23日

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