北欧4ヶ国の第二次大戦前後における身の処し方を追う。大国独ソの狭間にあって、フィンランドはソ連、デンマークはドイツの圧迫を直接受け多くの血が流れたが、スウェーデンとノルウェーは比較的その災いが間接的だったのも、地勢という宿命のなせる業。軍事力の乏しい国が、国を護るとはどういう事なのか、この古い著作が新刊されたのは、似た条件を持つウクライナの戦争を受けたものと思しい。高度な福祉国家で平穏なイメージのある北欧が、生き残りをかけて時に戦火を交え、時に抵抗運動を燃え上がらせ、時に妥協してきた経緯などは、一般には知られざる一面と言え、旅行前などに一読の価値あり。
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2022年11月21日
- 読了日 : 2022年11月20日
- 本棚登録日 : 2022年11月20日
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