大空への夢:特撮の神様 円谷英二伝

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  • 大月書店 (2019年1月17日発売)
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感想 : 4
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若年時、珍奇で危険でもあった飛行機学校に通ったり、玩具でアイデア商品をヒットさせたエピソードなどは、冒険精神や技術、独創性がすでに見られ、後年の活躍を予見させるようで興味深かった。ハワイ・マレー沖海戦からゴジラへと繋がる、特撮に関する技術的な話をもっと掘り下げて欲しかったが、そこは伝記の趣旨ではなかったのだろう。怪獣映画が大受けし過ぎた結果、怪獣から離れられなくなった(マンネリ化した)ジレンマは、観客や視聴者が子供だった事による限界に思え、もし大人向けSFという舞台が彼に用意されていたら、どんな世界を創っただろうかと惜しくはある。スターウォーズが公開されたのは、円谷英二の死後だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論・エッセイ
感想投稿日 : 2020年1月22日
読了日 : 2020年1月22日
本棚登録日 : 2020年1月22日

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