著者が、星新一・筒井康隆と並び、SF御三家と呼ばれていることや、日本沈没の作者であることなどは知っていたが、著書を手にするのは、今回が初めてのことである。
結論から言えば、非常に面白かった。
ショートショートと呼ぶにはやや長めの小説のように思えるし、説明が詳細で描写も非常に緻密だからとっつきにくさは否めない。
だが、だからこそ、五感に訴えてくる。映像が目に浮かぶ。臭いまでしてくる。
初出を見ると、1963〜1976であるから、扱う内容やせりふの端々に古さあるいは懐かしさを感じる部分はあるものの、今読んでも充分に楽しめるのはSFならではともいいうるが、ひとえに作品の持つ力だと思う。
ホラー短編の金字塔というコピーはだてじゃない。
【掲載一覧】
・すぐそこ
・まめつま
・くだんのはは
・秘密(タブ)
☆影が重なる時 → 個人的には一番のオススメ!結末に衝撃を受けました。
・召集令状
・悪霊
・消された女
・黄色い泉
・逃ける
・蟻の園
・骨
・保護鳥
・霧が晴れた時
・さとるの化物
なんで読んでいなかったんだ!と思ったし、いま読んでよかったとも思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ホラー
- 感想投稿日 : 2009年6月24日
- 読了日 : 2009年6月24日
- 本棚登録日 : 2009年6月24日
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