ららら科學の子

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年9月25日発売)
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本棚登録 : 354
感想 : 65
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再読。最高だ。学生運動、文化大革命、紅衛兵、カート・ヴォネガット・Jrに五島プラネタリウム‥これらのキーワードになにかしら疼く人なら間違いなく痺れよう。今浦島の初老の主人公に対して都合よく物語が運びすぎるきらいがあるが、そんなんうっちゃっても彼は正しいし最後の決断は可成りかっこいい。「主義が間違っていたとしても、主張は間違っていなかった」なんて台詞に今も感動しちゃう自分を発見しちゃってうるうるしたりも。戦後の日本を俯瞰、移りゆく東京の都市論としても十分な読み応え。でもジャンルはハードボイルドだぜ。まいった。傑作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2014年3月27日
読了日 : 2014年3月27日
本棚登録日 : 2014年3月27日

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