宮部みゆきが選ぶ松本清張短篇集。えらい久しぶりに無性に清張を読みたくなり手にとる。業が深く渦巻く執拗な人間描写、清張すげーわ!とうなされまくり。宮部の傑作『火車』は清張からの影響大だと確信。どれもこれも面白いけれど日本の古美術界の暗闇を暴く「真贋の森」は圧倒的な読み応え。「或る『小倉日記』伝」(芥川賞受賞作)や「削除の復元」の鴎外ものは純文学好きの心をもくすぐる。サスペンス劇場の作家だと高を括るとバチが当たるよ。はぁ~おもしろかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2016年10月4日
- 読了日 : 2016年10月4日
- 本棚登録日 : 2016年10月4日
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