『コスモス』に次いで2冊目のゴンブローヴィッチ、想像を超えてのしっちゃかめっちゃかさに暫し呆然とした。ポーランド亡命作家としての孤高な魂、反骨精神は本文からも十分に読み取れる。しかしなぜこのような破茶滅茶な設定と手法を用いたかを知るには併録の日記は必読。背景が明確に顕在化する。狂乱の響宴が、生と死と笑いと一緒くたになってグロテスクなリアリズムへと昇華する様相は阿呆らしく豊かだ。開き直りぶちぎれた翻訳も豊かだ。この乱痴気騒ぎの終焉に何があるのか分からないけれど、兎に角今はバカボコバカボコ笑い続けるしかない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ポーランド文学
- 感想投稿日 : 2014年1月13日
- 読了日 : 2013年12月1日
- 本棚登録日 : 2014年1月13日
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