華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF フ 16-7)

  • 早川書房 (2014年4月24日発売)
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 本が悪きものとして忌み嫌われ、見つかり次第家もろとも燃やされる世界が舞台の話。情報規制による弊害は本に限らず、テレビの報道も当てはまるけど、この世界では「本を"燃やす"」となっているところに視覚的なインパクトがあると思った。本だからこそ燃やせるし、没収せずに本人の家ごと燃やすというのが余計奪われている感を強く感じさせるというか…。
 一番印象に残ったのは、フェーバーが言った「本は"ちょっと待っていなさい"といって閉じてしまえる。人は本に対して神のようにふるまうことができる。」という台詞。自分が己を支配していると感じられるのは、本特有の性質なのかもしれない。
 ただ、全体を通して表現が難しかったので、読むのには苦労した。理解できていないところも多い。何周かする必要があるかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月11日
読了日 : 2022年12月11日
本棚登録日 : 2022年12月10日

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