消費税「増税」はいらない! 財務省が民主党に教えた財政の大嘘

著者 :
  • 講談社 (2010年12月15日発売)
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感想 : 10
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いつもは、読まない系統の本だが、なぜか、ざっと読了(^^)


読んだ感想としては、正直ややイマイチな印象(^_^;)。

まず、本の主題がわからない。
本の題名から主題と想像された財政の話が主体なのか、民主党及び官僚の批判(改善提案?)が主体なのかどっちなの?と思いました。
前者が主題と決めて、後者を読み飛ばしていったら、どんどん飛んですぐ終わってしまいました。

財政の話が主題とするならが、結局「消費税増税はいらない」とは、いっておらず、「先じゃない」といっているだけなのがまず気になります。
また、これに限らず消費税反対派の、論調はたいてい「先ではない」といっているだけのことが多いような。。

また、相対的な財政の全体的、長期的「絵」として、数字的検証を詰めていないのが気になるところ。


やはり、先か、後かは、一旦抜きにして、長期的に考えて、結局消費税はいるのか?いるならどのくらいか?の話をする必要がありそう。

あと、もう一つのポイントは、やはり、増税と経済の関係。
経済成長と、実際どのくらいの相関・悪影響があるのかは、統一見解が必要。
(ちなみに、この本は、増税はNGといっておきながら、アングラからとる所得税増税は、許容しており、
そっちは、いいのかよ?と突っ込んでしまいました(笑))

ここは、過去増税した国たくさんあると思うので、結果はわかっていそうなものですが、意見がかなりわかれているなと思います。

あと、成長率4%という数字の妥当性についての議論。

この辺は、成長率の前提が、1%だ、4%だ、というそもそも前提条件の奪い合いをして、議論がかみあわないことが多いですね。
どの成長率になるのは、確率論なのだから、成長率をパラメータとして、複数シュミレーションするのが妥当だと思うのですが、あまりみたことないですね。

最後に、個別の財政捻出策が、結構ありましたが、できそうならやったらよいんじゃない?しかし、継続ではなく、ワンショットの施策が多いこともあり、長期的な財政には、大きくは関係しないよねと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: [A4] 政治・経済・地政学
感想投稿日 : 2011年10月25日
読了日 : 2011年10月25日
本棚登録日 : 2011年10月25日

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