ワルプルギスの夜に最愛の女性を救えなかったファウスト。舞台はギリシア神話の色濃い世界へと移ります。全てを見たいと欲していたファウストが盲人と化し、勘違いの上に至上の喜びを感じた結末は皮肉的でもあり、同時に向上心が強く、理想を抱き続けたファウストらしさも感じられます。キリスト教的な価値観で言えば、異教であるギリシア神話の世界との交流やファウストの犯した様々な悪行は救済に値する物ではない様に思えますが、単なるヨブ記的調和としての救済ではなく、ここにゲーテが作品に託した想いがあるのかもしれませんね。
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- 感想投稿日 : 2022年2月10日
- 読了日 : 2022年2月10日
- 本棚登録日 : 2022年2月10日
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