十三匹の犬

著者 :
  • 新潮社 (2016年3月28日発売)
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感想 : 12
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自身が飼っていた犬たちをモデルにした犬目線のストーリー。
戦時中、犬好きの父親が飼っていて交通事故で死んでしまった「赤」の剥製の頭部に始まり、13匹の犬たちの独白と飼い主たちの曰く。
ユーコが赤ちゃんのころから、成人して結婚し、離婚し、小説家になり、子どもたちが独立した現在まで。

ペキニーズやヨークシャーテリアといった愛玩犬から、ボーダーコリー・柴犬など中・大型犬、雑種…。犬種は様々。性格も運命も様々。
戦中を中国で過ごし、引揚げから日本での生活と、激変する日本で人間の生活も刻々と変わり、連れ添うペットたちの運命も様々に変化していったのがよくわかる。
自身はそれほど犬好きではないように書かれているが、やはり犬が心の支えだったのではと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(日本)
感想投稿日 : 2016年4月28日
読了日 : 2016年4月28日
本棚登録日 : 2016年4月28日

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