逆説の日本史4 中世鳴動編(小学館文庫): ケガレ思想と差別の謎 (小学館文庫 R い- 1-4)
- 小学館 (1998年12月4日発売)
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第4巻では、3巻に引く続いての言霊信仰と新しく怨霊信仰が取り上げられている。
本を読めば読むほど、昔の天皇家は継承のために殺し合いまでしてたんだなと思うし、それに伴って祟りを強く怖がるのだなぁと感じる。
4巻まで来ると、日本人の根底に流れる文化、言霊信仰、怨霊信仰、そして和の重要性。を歴史自体からも感じられるし、自分の生活がいかに影響を受けているのかを実感する。
4巻では憲法9条があるから平和だ!と唱える人たちを言霊信仰の象徴であるとして批判するが、よくよく考えてみればその通りである。
綺麗事で済まされる世界じゃない。
そりゃ、誰だって戦争して殺し合いたいなんて事はない。けど、自国民のことを考えれば、守らなければいけないものがある。
それを他国に任せたりして、もし守られなかったらどうするの?っていう事だ。別に侵略されても良いというのであれば良いけれど、そうじゃないならそのままじゃいけないのだ。
自分も昔、綺麗事で飾っていた時代もある。
世界平和、貧困のない世界など理想を掲げることは本当に大事だ。理想が無ければ、向かう方向が分からないから、そもそも前進できない。
が、その中でどのように折り合いをつけるのかがポイントだ。理想に近づこうとしたからこそ、上手い折り合いがつく。
その折り合いを現実に即した形で考えないといけない。
なんども言うが、誰も戦争はしたくない。でも、守りたいなら守らないといけない。
誰も泥棒に入って欲しいと思わない。でも窓の鍵は閉める。そう言うことなんだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年5月9日
- 読了日 : 2019年5月9日
- 本棚登録日 : 2019年5月9日
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