KZシリーズの二作目。
今回は章題に「親友アイテム」が、入っていて、
「そうそう、原作はこういうタイトルやったね!」
と、よりいっそうなつかしさがアップしました。
まー、なんだ。昭和臭がプンプンただよう内容でとってもよかったです。
彩が壁を乗り越えるときにスカートやったため、(おそらくインにはいていたであろう)ブルマ(笑)にスカートのすそを突っ込むシーンとか!
いやいや、やったよ。やったけどもね、今思えば、どうせ見えるのがブルマならわざわざスカートのすそを押し込まなくてもいいのでは? とか、思ってしまうね。
あとは彩宅には「キャッチホンがない」と、お兄ちゃんがイライラしてるところとか。
キャッチホン~!!! あったあった、ありました!!
もちろん当時の我が家にそんなものはなくて、親に頼んでつけてもらったと思うけど、話し中にならない装置やんね。
あったよね、そういうの!
そしてさらに究極は、
土曜の午前中に学校(の授業)があること・・・!
あー、ほんとに早くこの制度に戻さないかしら。
いつから週休2日になってるんかしらほんまに。
(ちなみに私は、高校二年生のときに、第二土曜だけ休みにする、とかいう中途半端な「週休二日制度」を導入された世代で御座います)
(でもって、その土曜はまる一日部活になるため、「普通に学校があるほうがよほどいい・・・」と、思っておりました)
いやはや、懐かしいわ。
これ、次作もまだ原作があるはずなので、こんなふうに原作の昭和臭を楽しめるんやろうけど、シリーズ4作目からはいよいよオリジナル?
いや、原作はあくまで藤本氏なので完全なオリジナルではないやろうけど、オリジナルには近くなるよね。
昭和臭・・・。
なくなるやろね・・・(笑)。
べつにこの本の味が昭和臭ではないから、ええねんけど。
今日はほんま、ひっさしぶりに、ほんま何か月かぶりに、仕事も予定もない日曜日やったので、午前中の2時間くらいにイッキ読みできました。
やっぱり、いっきに読めると集中も途切れへんし、面白さもひとしおやんね。
彩が脅迫文を組み立てるシーンと、相似で塀の高さを求めるところはすごい覚えてた・・・。
どっちも、
スゲーな・・・
と、思って当時読んでおりましたので(笑)。スゲーなとは思うけど、数十年経ってもどちらも私はできませんが(笑)。
作中についに
「ふっふっふ」
ちゅう、藤本氏笑いも登場したのでちょっと嬉しかったワ。笑
やっぱり、原作の色は濃く残してるのかなあ、と、思ったけれど、今回のあとがきがこの住滝氏で、あとがきの文章が
まんま本編の文章だった・・・。イヤあたりまえなんやけど
ああ、住滝氏がちゃんと改稿(?)してはるんやなーと思った。
そりゃそうなんやけど。そりゃそうなんやけども!
ほしたら、前作もこういう文章やったので、前回も今回も(私は)藤本氏原作の住滝氏作のKZをちゃんと読んでるってことか!
だからそういうてるやん・・・
ちゅうことは、4作目以降もこういうテンションでいくってことかな!
うん、読めそう!
カタカナ表記が多いのが気になるけど、そこはもう児童書やからしょうがないのか・・・(おそらく原作もカタカナ表記が多かった)。
内容はやっぱり面白いので、たくさんのシリーズにちょっと期待したくなってきました。
もちろん、続編もソッコーでリクエストします。
カッコイイ子たちがたくさん登場するけれど、原作を読んだ当時はもちろん若武クンかっこいいですねと思っておりましたよ。
だって作中でも若武推しやねんもん。
でも、アラフォーになって読んだら俄然
黒木派
何やのこの子。絶対なんかあるよね。家庭環境複雑すぎるよね。
現役ティーンには上杉クン推しが多いらしいという風のうわさは聞くけれど、いやいや黒木クンやで。
どうあの、彩ちゃんに対する態度。
大人~!! そして、かっこいい~!! スマート!!!
黒木クンは間違いなく挿絵で損してるな。あんな長髪に仕上げなくていいよ。
(でも長髪にしないと若武くんと区別が以下省略)
今井さんとの関係も、結局修繕しないままやったね~。
このへんがね~。
さすが藤本氏って感じに、容赦がない。
ここを仲良しでまるく終わると、それはそれで優しい話でええねんけど、若干薄っぺらくも感じる・・・。(;^ω^)
こういう失敗も繰り返して、最後に残ったものが親友アイテムなのかもね、とは、思ってしまうかな。
他人は結果だけを評価し、友だちは過程を評価するっていう黒木クンに、
「ああ、なるほどな・・・」
と、思った。
(子供向けやからか)やたら改行が多いこの本で、最後のこの黒木クンのセリフだけは全然改行もなくざっと語られていたので、もしかすると原作のままなんかもしれへん。
うまいこというたよ。
うまいこと、いうた。
ほんで、結果だけにとらわれた彩と今井さんが最後までうまくいかなかったのも、KZメンバーは本音でぶつかり合っているのにちゃんとつながっているのも、そういうわけなんやなあ。
たぶんこの本を読んだ当時の私は、もちろん結果だけでしか人を判断していなかった。
それから30年ほど。もちろん今でも人間関係に頭を悩ませて日々過ごしているけど、ムカッとしてやるせなくなっても、
「なんで、相手はそんなことをいちいちいうのか」
ちゅうことを考えるようにはなった。
それは瞬発力がなくなったともいえるんかもしれへんけど、また、そうやって過程ばかりにとらわれるとがんじがらめにもなるけれども、みんなこうやって丸くおさまるように過ごしてるんやろうな。お互いに。
(2016.01.31)
- 感想投稿日 : 2016年9月17日
- 読了日 : 2016年1月31日
- 本棚登録日 : 2016年9月17日
みんなの感想をみる