探偵チームKZ事件ノート バレンタインは知っている (講談社青い鳥文庫)

  • 講談社 (2013年12月13日発売)
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本棚登録 : 405
感想 : 9
4

愛川さくら名義も、住滝良名義も、もちろん藤本ひとみ名義も、すべて同一著者とお聞きしたのだけど、こんなけ書き分けてたら名義なんてどうでもええんちゃう!?

(しかしなんで名義を分ける必要があるのか・・・?)

こちらのシリーズも大概藤本節が強いなと思ってたけど、「シュークリーム王子」を、読むと、全然抑えてるよと思ってしまった。笑
彩ちゃん、マジメマジメ。

マジメなんやけど、ええ加減KZのメンバーと一緒におるところを見られたら陰口を叩かれたりするから困るっていう自分本位な理由だけで、あからさまにKZを避けるという行動はやめにしていただきたい・・・(笑)。
これが、「シュークリーム王子」のシリーズのスズちゃんなら(いわゆるマリナ系の子なら)このくらい
「わがままやな・・・」
ちゅう自己主張をしてもなんとなくそんなもんかと受け入れられるけど、彩ちゃんはなあ・・・。

わりと主体性のない子なんやから、もうそこは流されとけば・・・。(失礼やな)

だって目の前に来て、名前も呼んでるのに無視するって・・・。
上杉クンがキレるのもそりゃそうやろう、と、思うけど、中学生やしこんなもんなんかな・・・。

ここは黒木クンのように、彩ちゃんのそのあたりの事情も察して、ひとめにつくところでは声をかけないっていうスマートなやり方をすべきなんかな。

わ か ら ん わ。(どーん)

でも今回も、そんな彩ちゃんの心理描写は少なくて、砂原を中心とした事件だけで構成されていたので、大変面白かった。
彩ちゃん目線で語られるので、どうしても黒木クンや小塚クンが事件の真相に近づく過程というのは事後報告でしかないねんけど(笑)、このへんも大人版KZならもう少し具体的に語ってくれるんかな?

その砂原は相変わらず不遇が続いてるな・・・。もうちょっとなんとかしてあげて。KZに入ればいいのに、そういうわけにはいかへんねんな。
彩ちゃんも、砂原を本命になんでせえへんねやろう・・・?
好きだというてくれる人を好きには、ならんのか・・・。スゲーな彩ちゃん。そこはちゃんと自分があるのね。笑

そんな彩ちゃんが、
「昔は若武のことを『ちょっといいな』と、思ってたこともあった」
ちゅうような衝撃の告白をして、

「マジでか――!!」

と、思う反面

「そうよね」

とも、思ってしまった。だって私がコバルト文庫で読んでた「友愛クエスト」のときは、彩ちゃんは若武のことを好きそうやったよ。
ちゅうか時代的にそういう展開になるよね。

今ならそうはならんのよね~。
そらもう上杉クンか、せいぜい黒木クン。基本的に「影のあるちょっとめんどくさい子」がもてるよね。
この子、何かあるよね、って子がもてる。

(ちなみに私はそういうのはタイプ外なので、小塚クンが好きです)

(今回の、切羽詰まって彩ちゃんを怖い顔で睨む小塚クンにキュンときた)

あとは、KZ内のカップリングを期待しつつ見守る立ち位置ね・・・。(でた)

藤本氏に限ってはBLは御座いませんけどもね。この人のキャラでBLを想像したらあかんような気がして、想像すらできませんけどね・・・。


バレンタインというイベントをスルーするのが寂しいから、誰かにあげたいっていう彩ちゃんは本末転倒やなと思った・・・。
まあ、でも、そんなもんか・・・。
友チョコですらなく、自分チョコになってしまってる昨今から考えると、彩ちゃんのほうがまだ枯れてない気もする。

(2017.04.09)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年9月10日
読了日 : 2017年4月9日
本棚登録日 : 2017年9月10日

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