武器としての決断思考 (星海社新書)

著者 :
  • 星海社 (2011年9月22日発売)
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決断するってどういうことだろう。
決断するには、情報がいる。
情報ってどこから集めるんだろう。
情報はどれが有効なんだろう。
有効かどうか判断するにはどうしたら…

目まぐるしく変化する時代にあって,何をどう判断して、決めていくか
自分で考えて、決断していくとはどういうことか
その手順を読みやすいページ数で書いてくださっている。

頭は使えば使うほどよく動く。
体もそうだけど、急に動かしてうまくうごくわけないのです。

普段から、情報を集めるアンテナ
取捨選択の方法
判断すること

最初はゆっくりでもいいから、続けているといつか「こういうことか」と理解できるようになるかも。

ニュースやネットの記事を見て、脊髄反射のように判断していたことが
「まてよ」と記事の行間、あえて表に見えないことが浮かんでくる。
そして自分で調べてみると、違う側面が見えてくる。
ポジショントーク、「相手が話さないことが大事」205頁にある通りだと思う。

本に書かれていた参考のバグを出したゲームの会社の株を買い利益を出したり、
新しい駅ができる地域に土地を買うまでいくようになるには遠いけど
日々の積み重ねが大事なのです。


毎日、毎日積みかさねた思考が自分のものになると、
きっかけとともにフックがひっかかり、判断がうながされていく。
そんな気がします。


易経の講座で、目の前で起きた現象から、株の暴落を予測した~という話を聞いたことがある。
それに似ている気がする。


そもそも、世間に興味を持ち、文字を読み、考える癖がないことにはお話にはならないんだけど。
勉強、学習をすることは、そういうことかな。



意外だったのは、「インタビューでは舐められたものがち」とコツが紹介されている207頁
相手を油断させたほうが、本音を引き出せる。
的確な質問、論理的な反論をすると相手が警戒をしてポジショントークしかしてくれないとある。
素人丸出しで、教えて欲しいと下でに出ることで、相手の心をくすぐり、知りたい事を引き出すということ。

以前、読んだ映画評論家のエッセイで
憧れの映画監督にインタビューできることになり、
滅多にないチャンスを生かそうと監督の懐に飛び込めるような、決め手になる質問を用意した。
そのおかげで、自分の作品をよく見ている、本当のファンだと伝わり、監督と打ち解けていい話がいっぱい聞けたとあった~と思う。

インタビューするときは、最低限、相手の事をしっておき、さらには相手がこちらに興味を持ってくれるような質問力があるといいと思っていた。

その真逆になる話ですよね。

近年のネット記事では(ソースは不確かで本当かどうかわからないけれど)
小説家へのインタビューで、相手の作品を一切しらないままインタビューしてる~てな話を読んで、びっくりしたのだが

もし相手の作品を一切、知らないでインタビューした人が、この「バカを装いインタビューしていたなら悲劇だな。

インタビューの種類に寄るんじゃないかと思うのだがどうだろう。


7時限目には、
・内定1社もらえたあとも、より良い会社をさがすべく就活すべきか
・年金は何歳からもらうと得なのか
と具体的ディベートの進め方、考え方がある。

あらゆる客観を出し尽くして、最後は主観で決める。
自分の人生は自分で考えて、自分で決めていく。
面倒臭そうだなっと思うかもだけど(私もそう思った)
でも、やり慣れてくると、自然にできるようになる。

私も昔は短気で脊髄反射系だった。

「大学以降の人生では、情報に接したら、それが本当かどうかまず疑ってみてください。」それは本当に真実です。
脊髄反射をやめると、そこから少しはマシになるかも。

若い人たちは、本当にこういうことを学んで、あぶなげな情報、SNSの利用などに注意してほしい。

241p「どんな困難な状況、困難な時代にあったとしても、前を向いて歩いていくしかありません。
その時に必要になるのが「思考」であり、そのしこうをもとにした「決断」なのです。

最近、こういう言葉をきくと、本当にしみる。
困難な時代だからこそ、励ましてもらっていると思える。

レビューをみると厳しいものもある。
ニーズにあってないからですよね。
いつも自分にピッタリの本が選べますように☆

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 役立つ本
感想投稿日 : 2021年8月31日
読了日 : 2021年8月31日
本棚登録日 : 2021年8月7日

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