ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2014年5月30日発売)
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本棚登録 : 621
感想 : 60
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偶然見つけた名前も知らないイギリスの作家。久しぶりに没頭するように読んでしまった珠玉のミステリー。最近北欧のミステリーにはまっていたが、同じ欧州であっても全く異なる深みに満ちている。舞台はイタリア、主人公はバイオリン職人。訳者の後書きにもあるが、欧州らしい長い歴史と現在がつながっていることが主人公を通して感じられる。「過去があって、現在の自分たちがあり、その上でどう生きるか」、日本人に相通じることだけれども、米国には決してない上手く表現できないが、人生、価値観といったものだろうか。様々な意味で豊かな人生を歩んできた人物像が見事に描かれている。音楽、ミステリー、歴史、イタリアが大好きな方々にお勧めの一冊です。シリーズ化されていて3作目が刊行されています。早速2冊目を読んでいるところ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2020年7月18日
読了日 : 2020年7月5日
本棚登録日 : 2020年7月8日

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