読書メモ
世界的な工業デザイナー・深澤直人によるモノローグのような写真、エッセイ、インタビュー集。
「デザイン」という言葉からは、一見「クリエイティブで目立つ表現であること」が一番に求められているように感じる。デザイナーは、自分だけの個性やスタイルを持ち、それを表に出していくことを重要視されがちだが、このエッセイからは、余計な要素を削ぎ落とした先にある本質的に大事なことを形にする、深澤直人の引き算の美学のようなものを感じた。
特に印象に残ったのがIDEOでのデザイナー向けのワークショップのエピソード頭の中で描いたイメージを形に落とし込む力と同じくらい、目の前の人を観察して、観察して、観察し抜くことが大事で、その無意識に行っている行動の中から、新しく、ちょっと幸せになるアイデアが生まれることに気付かされた。
デザインの輪郭は、日常の中に溶け込んで見えないものから、色々な要素を繋いでいくことから見えてくるのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年1月21日
- 読了日 : 2021年1月21日
- 本棚登録日 : 2021年1月21日
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