『まち』を読んですぐ。
いきなり喫茶店『羽鳥』登場!
そして、気になっていた瞬一君のその後も判明。
さらにさらに、砂町銀座商店街のコロッケも。
これって『まち』にも出てきたけれど
『ひと』の舞台になっていた場所ですよね。
ずっと前に読んだので、ぼんやりしか覚えていないけど。
さて、この作品。
主人公は 三上 傑(すぐる)、25歳。
3歳年下の妹が事故に遭い、
足を引きずってしか歩けない体になってしまう。
妹の彼氏で傑の親友でもある大河の運転が原因。
結果、傑と大河の関係が疎遠になり、
大河と親しくしていた傑の家族も
お互い 関係がぎくしゃくするようになる。
人間関係って、なかなか難しい。
結局、適切な距離をとること…に尽きるのかな。
ただ、家族って近過ぎるところが問題。
無理って思ったら、物理的に離れることですよね。
傑くんのお母さん偉い!って思っちゃいました。
そして、頭と気持ちのずれを縮めるのは
もう、時間しかない、ですよね。
この作品は傑の苦悩が中心に描かれるので
終始ほんわか温かい、というわけではありません。
でも、そこは小野寺氏。
荒川河川敷で吹く爽やかな風を感じつつ
人って、やっぱり いいなぁ…と思わせてくれました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小野寺 史宜
- 感想投稿日 : 2023年8月9日
- 読了日 : 2023年8月9日
- 本棚登録日 : 2023年8月9日
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