スープ・オペラ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2008年5月28日発売)
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本棚登録 : 821
感想 : 119
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【美味しい小説】
この小説はタイトル通りにスープが流れを繋いでるんですが、私がいちばーん食べたくて堪らないのは、トニーさんが作った差し入れ弁当に入ってた薄いハムカツ!
私もハムカツは断然厚切りではなく薄切り派なんです。近所のお肉屋さんが、新しく揚げたてで提供してくれるっていうのが羨ましい。食べたい!!
貧乏ゆえに、鶏ガラを大量に仕入れて黄金スープを作るのが食卓の定番、、となってますが、結構手間ですよね。鶏ガラで透明になるまで綺麗なスープを作るの。
そして、料理の振り幅は最高ですよね。
美味しいもの好きな、阿川さんならではの節約定番メニューとしてのチョイスだと思います。食に興味ない人が書いたら、絶対鶏ガラスープを自宅で作るなんて選択肢でない。
赤の他人3人の同居生活、家出したおばさんの恋愛、主人公ルリの抱えるモヤモヤ、、気になる展開はいくつもあって面白いし、家の近所に美味しい惣菜屋さんが欲しくなる感じの身近な食を楽しめる小説です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月9日
読了日 : 2020年5月14日
本棚登録日 : 2020年4月15日

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