「教養としての宗教」ガイドとして、「広く浅く」世界の宗教について解説。本書では、深い信仰を前提とする「濃い宗教」、文化や共通語彙としての「薄い宗教」という2つの宗教のレベルを提示し、それぞれについて、宗教全体を通ずる概論を行った上で、宗教の仕掛けとして「戒律」と「儀礼」について解説し、最後に、世界の主な宗教として、①ユダヤ教、②キリスト教、③イスラム教、④仏教、⑤ヒンドゥー教、⑥儒教と道教、⑦神道と日本の民族世界について概説している。
まさに「教養」として宗教を概観するのに適した一冊。日本は無宗教といわれるが、東アジア世界はそもそも宗教については「チャンポン型伝統」があり、日本もその延長線上にあるといった著者の指摘はなかなか含蓄があって面白いが、本書は全体的にエッセイ的な論調で、著者の主観的見解が多いような気はした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年4月14日
- 読了日 : 2017年4月12日
- 本棚登録日 : 2017年4月14日
みんなの感想をみる