ミスター円こと榊原英資氏による経済政策論。
資源価格の高騰とハイテク製品価格の暴落、アジアの経済統合という流れに対して、従来型のマクロ・アプローチな経済政策は有効性を著しく減じている点を指摘し、資源確保に向けた産業組織の構築のための新しい経済政策を提案しています。
かつて実際に現場の内側にいた人間として、過剰流動性と円安バブルの指摘は説得力がありますが、小泉内閣の政策批判以外は特に目新しい主張も多くなく、政策提案も具体性がいまいちはっきりせず、どこか一方的な表現も散見し恣意的な印象を受けます。ただ、分析としてはまとまっており説得力がありますので、とても面白かったので、興味ある方は一読を。
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カテゴリ:
経済、金融
- 感想投稿日 : 2011年11月17日
- 読了日 : 2009年6月4日
- 本棚登録日 : 2011年11月17日
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