データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則

著者 :
  • 草思社 (2014年7月17日発売)
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人間の行動(腕の動き)が、実は一定の法則に従っているという。
1日の中でエネルギーをうまく配分して活動しているらしい。もちろん日によってずれ(法則からの乖離)はある。
しかし原則的にはある法則に従って人間は1日の行動(腕の動き)に使うエネルギー配分を決めている。
確かに言われてみれば、生活の中で無性に力を抜きたい時間がある。身体を動かしたいと思うこともある。それが実は法則に従っていたのかという驚きがあった。
1日の時間配分に対する考え方を改めるきっかけとなった。

ビッグデータ活用についても筆者は述べる。
従来型の「演繹的」なコンピューターの活用では、自明な結論しか得られないという。大量のデータを基にコンピューターが「帰納的」に法則、すなわち「方程式」を導き出すことが今後必要とされる。
ホームセンターの売上向上の実例が取り上げられているが、目から鱗であった。人間にはとても見抜けない原因と結果の関係をコンピューターが解き明かしているように感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2016年2月23日
読了日 : 2016年2月23日
本棚登録日 : 2016年2月19日

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