絶望の林業

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  • 新泉社 (2019年8月6日発売)
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友人が何を思いたったのか『林業王に!!!俺はなるっ!!!』とい言い出して、東京から家族を捨てて幸福度日本一のここ福井県で林業を始めた次第で、いや、家族は捨ててませんね、M一家の繁栄と長寿をお祈り申し上げます。
さてこの『絶望の林業』。
まさに絶望感でお腹一杯です。食後のコーヒーすら喉を通りません。なんと申しましょうか、絶望の一つとして林業での事故率が全産業平均の15倍と言う安全義務の低さ、まあ、これも『習うより慣れろ』の世界で始まり、慣れる前に死んでしまう若者、おいw結果高齢者しか残っておらず、死亡者の7割が50歳以上という、うーん絶望感。
林業の救世主と言われたバイオマス燃料、セルロースナノファイバーの矛盾、補助金だらけの為に成長していかない業界、環境破壊へ繋がる伐採方法等、うーん絶望感。

しかしです。筆者は最後に『希望の林業』を提言してくれています。是非このような林業界になるよう望み、そして我らのM君ならきっと変えてくれるはずです。
ですのでM君、安全義務をしっかり遵守し、慣れる前に死んではいけません。心より成功をお祈り申し上げます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年2月23日
読了日 : 2020年2月23日
本棚登録日 : 2020年2月23日

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