すべてのものにはタイムリミットがある。すべての人にはタイムリミットがある。すべての場所にはタイムリミットがある。人はみな、ものと場所を変えてゆく旅人で、異邦人なのだ。安住の地などない。君のいるその場所は、定住地ではない。そのブーツはいつか擦りきれるし、そのトランクはいつか修理すらできなくなる。その帽子も外套も、いつか買い換えるべき時がくる。それでも、旅人である君は流浪を続けなければならない。そんな時に支えになるのが、ブーツの穴で、トランクの傷で、帽子や外套の汚れなのだろう。過去があるから君は未来をゆける。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2012年1月1日
- 読了日 : 2012年1月1日
- 本棚登録日 : 2011年12月12日
みんなの感想をみる