月山さん、貴未を誘拐するのはやめてほしい。
西尾さんと彼女がお互い思いやっているのを
邪魔しないであげて欲しいと思ってしまい、
読んでいて辛い。
トーカちゃんが気づいて助けに来てくれたシーンが最高に恰好良かった。
人間と違って喰種は人間しか殺さないという月山の台詞は確かにその通りで、人間は様々な種類を犠牲にしている。
西尾さんの過去は悲しく、そんな目に遭ってきた彼が
お前になら裏切られてもいいかも、
と思えるまでに貴未さんのことを愛しているというのが切ない。
始めは非常食のつもりだったとしても。
貴未さんの方も、食べてもいいよと瞬時に思えるところが凄まじい。
一生懸命食べた依子ちゃんの料理がここに来て効いている、という皮肉が悲しかった。
そんな状況でも、あんたが死んだら休みが一日減るという言い方で金木を思ってくれるトーカちゃんが素敵。
西尾さんの「貴未以外何もない」という言葉も
トーカちゃんに自分を食わせるという金木くんの決意も、
ここにテメェのものなんかひとつもねぇと言うトーカちゃんも全てが凄まじい。
ぼろぼろの錦くんにも泣けるし、トーカちゃんがリスクを嫌うことも分かる。
その人は自分達のヒデや依子だという金木くんのことばも響くが、何より思わず溢れた貴未の「綺麗」という言葉と、それを聞いたトーカちゃんの表情が堪らない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2021年8月12日
- 読了日 : 2021年8月10日
- 本棚登録日 : 2021年8月10日
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